インク種類解説

水性インクジェットプリンターのインクには、いくつか種類があります。 代表的な物で、染料インク 顔料インク 昇華インク(捺染インクあるいは昇華捺染インクなど) などがあります。

染料インクとは (特徴):発色が美しい(色の表現域が広い)。耐水性がない。科学的な安定性が、顔料インクに比べると低いため色落ちしやすく、長期間の展示には向きません。

顔料インクとは (特徴):石のようなものなので、発色は 染料に比べるともうひとつ。インク自体には耐水性があります。科学的な安定性は高く→染料インクに比べると屋外でも色落ちしにくいです。

昇華インクとは (特徴):印刷後に熱処理しないと本来の発色にならない。発色が美しい(色の表現域が広い)。熱処理後に耐水性になり染料インクに比べて屋外でも色落ちしにくいです。

同じ種類のインクでも耐候性は、インクによりまちまちです。100年間退色しないなどの広告も見かけますが、屋内と屋外では条件が全く違うし、テスト環境が違えば比較は難しくなります。

客観的に比較するには、国際規格であるBlue-Wool-Scaleによる耐紫外線テストのデータが参考になります。


2008.12月追加分

万能インク:
2008年現在は今だ、開発途上の特殊な溶剤系インクで、ガラス、セラミック、ビニール等に直接印刷が可能。光沢面には、前処理が必要です。

溶剤インク:
溶剤に顔料を溶かしたインク。コーティング無しの安価なビニールバナーやプラスチック素材等に印刷可能。素材を溶かして、内部に浸透。そのため耐候性やひっかき耐性が高く、屋外長期広告に向いています。強い溶剤のタイプと弱い溶剤(低臭気)のタイプがあります。インク乾燥の際に揮発性有機化合物(VOC)を放出するので、臭気があります。

昇華蛍光インク:
蛍光タイプの昇華染料インク。従来の昇華インクでは表現できなかった明るいオレンジ色などへ、色領域が広げられます。耐光性は、一般的には低め。サンリュウの赤色インクは高耐光タイプです。

UV硬化型インク:
コーティング無しで様々な素材に印刷可能です。溶剤を含まないためVOC発生もありません。インク硬化処理時間は短いので、乾かすための作業スペースがあまり必要ありません。


なお、色落ちしないためには、インクの耐候性だけでは十分ではありません。→印刷メディアと耐侯性解説もご参照ください。

弊社も顔料/昇華インクとシステムを扱っています。詳しく知りたい方は、 弊社PC向けページをご覧ください。



昇華インク解説 (昇華転写とは? 昇華印刷の解説)


昇華インク等には いろいろな呼び方があります。

昇華転写インクとは?捺染インク(なっ染インク)とは? どうちがうのでしょうか?
これを知るには まず昇華印刷の種類を理解する必要があります。


捺染(なっ染)とは 布に限定した表現です。方式は 直接印刷と転写があります。
昇華とは 気体→固体になる(そして対象物に貼り付く)現象です。

捺染には以下の種類があります。 使用インクと対象物が、それぞれ違います。
 1. 昇華転写/直接印刷→昇華染料インク+ポリエステル、アセテート、ナイロン等
 2. 反応性直接印刷→反応性染料インク+綿など(天然繊維)
 3. 酸性直接印刷→酸性染料インク+絹(シルク)
 4. 顔料捺染直接印刷→顔料捺染インク(レジンインク)+布全般


昇華転写には 以下の種類があります(他にもあるかもしれません)。
 1.捺染   布への転写の場合、こう呼びます。
 2. 昇華転写金属印刷   アルミや鉄板などさまざまな素材(転写用のコーティングが必要)への転写です。
 3. 昇華転写フィルム印刷   プラスチック等への転写です。


捺染インクというと(厳密には)対象物が 布へのインクということです。
昇華転写インクというと(厳密には)昇華方式を使った転写印刷用のインク(直接印刷用ではない)ということです。


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