印刷メディアと耐侯性解説

色落ちしないためには

1.インクそのものが色落ちしない
2.印刷メディアとコーティング(インク受理層)が、変質しない
必要があります。

長期間の耐候性を持つインクを使用するだけではだめで、印刷メディアと、インクを受理するコーティング層も長期間持つようにする必要があるということです。

屋外のような温度差があり、外気に長期間触れるような場所では、合成紙などの低価格な印刷メディアは 素材の表面にある、インクを含んだコーティング層が 1ヶ月程度ではげてしまうということもあるようです。

耐候性を伸ばすための方法として例えば 以下のような方法があります。


顔料インクの場合

1. ラミネートや追加のコーティングをする(空気や水の侵入を防ぐ)
ラミネートをして、端面折り返し処理をします。(ラミネートを切りっ放しにすると、端面から空気や水が進入するため)

2. UVコートタイプのラミネートや追加のコーティングをする(1. に加えてさらに紫外線カット材で 紫外線の影響を減らす)
紫外線による、インクやインク受理層の劣化を防ぎます。


端面折り返し処理のいらない素材としては 耐水オレフィン のような、メディア表面が多孔質で、その穴がインク受理層となるもの(コーティングがないため表面は平坦で、ラミネートフィルムと完全に密着できる。端面折り返し加工であるエッジ処理をしなくても 水や空気が浸入しにくく ラミネート剥離が非常に発生しにくい)を使用します。

さらに長期間の耐侯性を期待するには、弊社のFIRSTビニルのような、コーティング層を化学変化させてインクを包み込んで安定するようなものを使用します。(FIRSTビニルは 使用のために加熱処理が必要です)

もちろんインクも耐光性国際規格BWS(ブルー・ウール・スケール)で、より高いレベルの数値を持つものを使用したほうが望ましいです。


昇華インクの場合

顔料インクが、素材の表面(インク受理層の、インク粒子を受け止める穴)に留まるのに対し、昇華インクは素材の中に(分子構造レベルで)染み込むため ラミネートがなくても強固な耐水性があります。
(顔料インク+インク受理層の場合でも、ある程度の耐水性はありますが 特に布の場合、台風のような豪雨には耐えられません)

なお、鉄板などの金属(金属に浸透するわけではなく、正確には金属表面のポリエステルコーティング等)へ印刷や転写した場合、太陽の熱の影響を多く受けるので注意が必要です。
高熱を受けるとポリエステルの分子構造が広がって、昇華インクは、再度昇華(煙となって蒸発)して逃げ出してしまうからです。

これを防ぐには ラミネート処理(紫外線カット材入りのものが望ましい)が効果的です。ラミネートには、顔料インクの場合と同様に 耐侯性を高める効果※ もあります。

※ラミネート加工をすることで、熱による再昇華を防ぎ、インクが本来持っている耐候性を引き出せます。/ UVラミネート加工なら、さらに紫外線の影響を減らせます。

もちろんインクも耐光性国際規格BWS(ブルー・ウール・スケール)で、より高いレベルの数値を持つものを使用したほうが望ましいです。

なお、耐候性の高い昇華インクは、熱安定性も高いインクです。印刷/転写した場合に、発色させるために より高い熱量が必要であり、そのかわり 熱による再昇華での色落ちも起きにくい昇華インクということです。


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